(2014.8.3 作成)
ここではEasyDriverの紹介をしたいと思います。
EasyDriverのサイトはこちらにあります。
なんといっても最大の特徴は
ということになります。
安価と言っても公式に販売されているSparkfunさん(日本だとスイッチサイエンスさんなどで購入可能)では非常に高価で\1,500円ぐらいします。ただし中国のアリババ関連のAliexpressだと\300円以下で購入できますのでそちらから購入するのがよいと思います。これぐらいの価格だと自分でハード、ソフトを用意してモーターをコントロールするよりはるかに費用対効果に優れます。
オープンハードなので、回路図など全て公開されています。特に回路図は素人向けに丁寧に書かれているのでこれだけで動かすことが出来ます。
使用されているチップはAllegro社のA3967になります。データシートも同社のサイトからダウンロードできます。このデータシートはもちろん英語なのですが、サンケン電気さんがアレグロ社の似た品番のモータードライバICの日本語仕様を公開していますのであわせて読むと日本人には理解しやすいです。
です。
PWR IN (GND / M+) |
モータへ供給される電源 ~30V レギュレータを介してコントローラへも給電される。 |
STEP | 立ち上がりエッジでモーターが動く。パルス幅1ms min. |
DIR | 回転方向を決定。 |
MS1, MS2 |
マイクロステップの設定。設定値は下の表参照。デフォルトは共にプルアップされており、1/8ステップ。 |
ENABLE |
Active low。Hにすると出力が止まる。プルダウンされているので非接続でOK。 |
RST |
Active low。すべてのシーケンスをHome Stateに設定し、出力は停止。Reset端子がHighになるまでStep入力は無視される。プルアップされているので非接続でOK。 |
PFD |
Percent Fast Decay Input. 次の出力電流が前回より少なくなる場合、PFDピンへの入力で電流の抜け方が変化する。 0.6Vcc以上:slow decay mode 0.21Vcc以下:fast decay mode その間:mixed decay mode 高速回転時Slow decayモードだと電流の抜けが間に合わず、波形が歪む。fast decayにするとすぐに電流は抜けるが効率が低下する。 VCCにプルアップされているので slow decay modeになっている。とりあえず非接続でOK。 |
SLP |
Sleep機能。Active Low。Lowの場合ほとんどすべての機能が停止する。非接続でOK |
MOTOR |
モーターに接続する。A/Bがそれぞれ一組。 |
5V |
5V出力。マイコンなどへ給電できる。最大70mAはEasyDriverでとられるが、残りはユーザーが使える |
APWR (SJ1) |
Alternate Power ここをショートさせると外部からA3967へVCCを給電できる。何もしないでOK |
3V/5V (SJ2) |
VCC設定。ショートさせると3.3V, オープンだと5V。 デフォルトだとオープン。3.3V系のマイコンを使う場合はショートさせる。5VのArduino UNOはショートさせても動いたので、常にショートさせておいてよいと思われる。 |
TP1 |
電流調整。 833 x VTP1 / VCC [mA]がモーターへ流れる |
ステップ角の調整は以下の通りです。
MS1 | MS2 | ステップ角 |
L | L | Full Step |
H | L | Half Step |
L | H | Quarter Step |
L | L | Eighth Step |
実際の接続については
だけになります。あとはDIRで方向を決めてSTEP端子を上下させればモーターが動きます。
必要に応じてMS1, MS2ピンを使って1/1~1/8ステップを選択します。
以上の通り、ステッピングモータを動かすだけれあればきわめて簡単に動かすことが出来ます。