(2021.1.1 作成)
このページでは右の写真の様なちょっとした基板を作るのに使うユニバーサル基板について紹介してみたいと思います。
ユニバーサル基板なんて使えればどれでも一緒だろうと思うのですが、管理人なりの個人的な経験を踏まえたうえでお勧めのユニバーサル基板がどんなものかという点で紹介してみたいと思います。
そうは言ってもそもそもユニバーサル基板にどんな選択肢があるのか?ということなのですが、ちょうどRSコンポーネンツさんのサイトを見ると絞り込めるように分類分けされています。(本記事執筆時点では全部で171種類の基板が販売されています)
ということでまずはこの分類をもとに考えてみるのがよさそうです。
ユニバーサル基板をパッと見てわかる違いに写真の様に色の違いがあります。
緑色の基板は一般的な回路基板と同じなので本格的な基板のようにも見えるのですが、実際には表面に塗られているレジストの色なので実質的に意味はなく実際には白色系か茶色系かで選ぶということになります。
細かいことを言いだすと色々とあるのですが、個人レベルのDIYにとって事実上の選択肢はガラスエポキシ基板(ガラエポ)か紙フェノール基板と呼ばれる材質になると思います。ガラスエポキシ基板というのが白い方で、写真でいうところの上側3枚になります。
また同時にFRグレード(Fire Retardant:難燃性)というグレードも定義されていておよそ
となっています。ただ実際には例外もありますし、他のグレードもあります。詳しくはPanasonicさんのサイトで分かりやすくまとめられていますが個人で使用することを考えるとこの2種類を知っておけば十分だと思います。
さらにこの2種類のどちらかという話ですが、管理人としては圧倒的にガラスエポキシ=FR-4をお勧めします。というのは紙フェノール基板は安いのですが写真の様に反りやすいです。また、ドリルでの穴あけや切断しようとして失敗すると層間剥がれの様になって美しくないです。
このサイトで紹介しているような低電圧の電子工作にとっては正直に言ってどちらを使用しても大差ないのですが、ある程度うまくできないとせっかく作った基板を大事に思えないですからガラスエポキシ基板がお勧めです。
ユニバーサル基板というからにはなるべくいろいろなものに使えるように準備しておきたいです。ということでなるべく標準的な穴ピッチ 2.54mmが最適だと思います。また穴径は1mm以上が望ましいです。以前0.8mm穴の基板を使用した時にピンヘッダのピンが通らなかったことがあります。
また四隅の取付穴ですが、このページの一番最初の写真の様に六角スペーサーで基板を保持することが多いと思いますのでM3のボルト穴が開いている基板が良いと思います。意外とこの選択肢がなく、残念ながらM2のボルト穴が開いているユニバーサル基板が多い印象です。
写真のようなパターン(ランド)ですが、なるべく写真のように隙間が空いているものがよいと思います。
というのも最近はチップ抵抗を使用することが多いのですがランドが密に詰まっているとチップ部品をつけた際にパターンショートをしやすくなります。
この写真の基板ぐらいライドが離れていると頑張ればSOTパッケージのFETも直接ユニバーサル基板に実装することも可能になります。斜めにつけることになるので、なかなかの半田テクが必要ですが可能は可能です。
また複数の穴にまたがるようなランドの特殊なパターンも避けた方がよいと思います。ユニバーサルに使えなくなってしまいますので。
ほかにもユニバーサルに使うという点を考えるとパターンは両面がいいと思います。また厚みも1mm以上あった方が反らなくてよいです。
ちなみにユニバーサル基板の切断には管理人はプラスチックカッターを使用しています。穴の間を狙って線を引き、両面から傷をつけてパキッと割るだけですね。
サイト様によっては万能はさみで切ると書かれていますが、管理人の経験ではボロボロになります。
ということで管理人の思うおすすめユニバーサル基板の仕様は
となります。しかし実際には一番下のM3ボルト穴とあいたユニバーサル基板は少ないですね。最初に紹介したRSコンポーネンツさんやAliexpressでも選択肢はほとんどなくなってしまいます。
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