(2020.4.10 作成)
Liイオン電池を使う場合バッテリーの電圧は3~4Vぐらいで変化します。このためマイコンを使う場合は3.3Vに整えてあげる必要があります。
こういった用途には昇圧/降圧どちらも自動で切り替えてくれるTPS63020などのICが必要になります。ただこの場合も単なるICでしかありませんので、ちょっとした工作としてブレッドボードで使うには使いづらいです。
そんな中Aliexpressを見ていると右写真のような自動で昇圧/降圧をしてくれる素敵なモジュールを発見しました。Auto buck boostとかstep up downとかの単語で調べると出てきますが正式名称はなさそうです。
裏面を見るとS09とシルクがあるので、これが正式名称かもしれませんが本記事執筆時点でこの名前で調べてもほぼ出てこないです。
価格は大体1個数十円です。
いろいろとネットを調べてみるとこちらに少し詳細な説明資料がありました。一応簡単なPDFファイルの説明書もあります。この仕様を見ると入力と出力の使用は以下の通りになっていそうです。
出力電圧は固定されているので使うのは簡単に使えそうです。なお管理人が購入したのは3.3Vなので上の写真には3.3Vのところにマーキングがされています。
せっかくなのでどの程度の性能なのかこちらで紹介している電子負荷を用いて評価を行ってみました。評価結果を下に載せます。
むむむっ! 自動で昇圧/降圧を切り替えると思っていたのですが、どうやら騙されたみたいです。降圧しかしてくれません。。。
また3.4Vでは起動に失敗することもあり、入力は3.5V以上必要そうです。入力が3.3V以下の時はほぼ出力電圧は0Vとなり、しかもかなりひどいコイル鳴きが発生します。ちょっとLiバッテリーの出力安定化用には使えないですね。
まぁ、Aliexpressで正体不明のモジュールを買うとこういったこともあり得ます。300円もしなかったからよいのですが、5個も買っちゃった。。どうしよう。
ちなみにEnableピンはありますが、EnableをGNDにすると出力が止まりました。これはよい挙動ですね。ものによっては入力電圧がそのまま出てくるのもあるので、、、
というわけでこのモジュールはおすすめしない一品となりました。ではでは